スラウェシ観光情報

ブギス・ランド:南スラウェシ東部ボネ湾方面


●小粒でも・・・のシンジャイ(Sinjai)

シンジャイはマカッサルから東南へ車で約4時間半、山を越えたボネ湾沿いの小都市です。シンジャイにもかつてスルタンをいただく王国がありましたが、隣のボネに比べるとずっと小さな王国でした。

バトゥ・パケ・ゴジェン古代公園 Taman Purbakala Batu Pake Gojeng

この公園はシンジャイ市街の北、標高85メートルの丘の上にあります。公園には11体の墓、90体の石器、水場や稲作場もあり、石器時代の様子を伺うことができます。もちろん、公園からはシンジャイ市街が一望です。


マングローブ林
 Hutan Bakau

シンジャイ沿岸、トンケトンケ集落のマングローブ林は住民グループによって自主管理されています。かつて土壌流出と塩害に悩んでいた住民が自ら植え始めたもの。沖合いへ300メートル以上にわたる見事なマングローブ林が続きますが、マングローブの苗木を供給したり、マングローブ林に関する調査研究の場ともなっています。



●ブギス・ランドの中心、ボネ(Bone)

ボネは、かつて権勢を誇ったブギス族の有力王国ボネ王国の中心地でした。マカッサルのゴワ王族の墓と同様、17世紀頃のボネ王族の墓群は、ワジョ県のセンカンへ向かうブカカ通り(Jl. Bukaka)に面してあります。

なお、ボネ湾を渡って東南スラウェシ州へ向かうフェリーは、ボネの東にあるバジョエ(BajoE)港から出ています。

ラパワウォイ博物館 Museum Sooraja Lapawawoi

博物館の中には、ブギス族の英雄アルン・パラッカ(Arung Palakka)が用いたとされる武器を含むボネ王族の様々な物品が保管されています(写真)。博物館では、王の死を清める儀式であるマッパシリ・アラジャン(Mappasili Arajang)やマットアナ・アラジャン(Mattoana Arajang)と呼ばれる踊りが行なわれることがあります。
 

●コウモリが迎えるソッペン(Soppeng)

ブギス族の書き残してきた書誌ロンタラ(lontara)の記述によれば、ソッペンはブギス族による王国の所在地の一つであり、ボネ王国ほどではないにせよかなりの勢力を誇っていました。

ソッペンはまた、南スラウェシでも有数の美しい街としても知られていますが、市街の街路樹に生息している多数のコウモリも有名です(マカッサルからマロス経由で北東へ車で約3時間)。

レッジャ天然温泉 Permandian Alam Lejja

ソッペン市街から約40キロ離れたこの天然温泉は、硫黄の匂いがせず、また山々に取り囲まれているので、リフレッシュには絶好の場所です(注意:日本の温泉のようにとくに宿泊・飲食施設がある訳ではないようです)。
 

●ボネと並ぶブギス・ランドの中心、ワジョ(Wajo)

センカン Sengkang

ワジョ県の県庁所在地であるセンカンは、テンペ湖(Danau Tempe)のほとりにあるテンペとともに双子都市を形成しており、ブギス族の歴史文化の中心的存在です。丘の上のウェチュダイ(Wecudai)と呼ばれる展望台から眺める二つの街の光景は美しく、どちらにも中東建築の影響を受けた大モスクが建っています。

センカンは絹織物でとくに有名です。様々な色で織り込んだ絹織物の数々は、市内はもちろん、マカッサル市内などの絹織物専門店でも購入することができます。もっとも、近年は中国からの輸入の絹糸が使われる傾向が強くなっています。しかし最近、ジャカルタの有名デザイナーがこのセンカンの絹織物を素材として、新しいファッションを次々に発表しています。


テンペ湖の水上漁民集落
 Perkampungan Nelayan Teapung Salo TengaE

テンペ湖の中央に水上生活を行なう漁民の集落があります。約100世帯の漁民たちは、テンペ湖から獲った魚を干物にして生計を立てています。水上集落へはテンペ港から小舟を使い、約1時間かかります。水上集落までの道すがら、川沿いに住んでいる住民から歓迎を受けたり、様々な鳥や水辺に咲く花々を見ることができます。
inserted by FC2 system