チョト・ガガッ(Coto Gagak)





マカッサル市内の海寄り、Jl. GagakとJl. Kakatuaが交差する角に、チョト・ガガッ(Coto Gagak)がある。チョト・マカッサル屋として最も成功した店の一つである。つい最近、朝日新聞でチョト・マカッサルが紹介されたが、この店が取材された。

通常、チョト・マカッサルは朝仕込んで、大体10〜11時頃が食べごろになり、お昼過ぎには売り切れになるところが多いのだが、この店は24時間営業(従業員3シフトで対応)、いついってもチョト・マカッサルが売り切れになっていることはない。一日に肉300キロ、調味料用の材料100キロを使い、5つの壺でチョトを作り続ける。

この店のチョトはとても香ばしい香りがする。そして、汁の中から様々な香辛料の味が幾重にも重なって現れてくる。この香辛料の材料や配合方法は門外不出、秘密にされている。このため、他のチョト屋がまねのできない味になっている。

毎日、店主のジャマルディン氏と奥様が味のチェックを欠かさない。壺を熱くするには、竹以外の焚き木をくべる。金属製の鍋や石炭燃料などではこの味は出せない、とこだわる。

この店は1970年代に、タカラール出身のジャマルディン氏が机一つで始めた。それまでは州内各地を転々としていたが、この場所に落ち着いてチョト屋を始めた。それ以来働きに働き、高級軍人、官僚、地元サッカーチームPSMの選手、コーチ、サポーターたちに愛されながら、ここまできた。

この店は、冷房の効いたVIPルームがあることで有名だったが、客が「冷房の効いた部屋でチョトを食べても雰囲気が合わない」といって断ることが多かったため、止めにしたという。汗をかきながらチョトを食べるところに醍醐味がある、ということか。

最近は、チョトの食べ方が変わってきているようだ。ジャマルディン氏の話では、チョトにケチャップと当地で呼ばれるソースの一種を入れて食べる人が増えたそうだ。また、私の隣にいた若者は、「美味しいんですよ」と言って揚げた豆をチョトの中に入れて食べていた。


マカッサル0km「チョト・マカッサル」

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